鉄工房さわだへようこそ

鉄に携わって50年が経ちます。

長い間鉄と接していると、
鉄製品の一つ一つが違った美しさを持っていることに気づきます。

玉鋼（たまはがね）など、鍛えられた鉄で作り出された刀の姿は、
目を見張るほど美しく、吸い込まれそうになります。

”鉄の弱点”とは？

ですが、その美しい鉄にも弱点があります。
放って置くとすぐ錆び（サビ）てしまうという事です。

これは鉄という素材の特徴でもあるのですが、
鉄製品にとって最大の弱点になってしまいます。

私達は鉄の美しさがどうしようもなく好きです。

「どうにか鉄製品の魅力を錆びで損なうことなく、
最大限に生かす方法が無いものか？」

と必死で考えました。

そして、試行錯誤の末にたどりついた答えが、

鉄の弱点を逆手に取って錆色を生かすということでした。

発想の転換です。

錆色を生かす技術

鉄工房さわだでは、錆色を生かすために

「錆付け加工」

という技術を施しています。

錆付け加工とは、鉄にあえて錆びを付けることにより、
錆びを付きにくくさせる技術のことをいいます。

この加工技術そのものは、
昔からある技法で、めずらしいものではないのですが、
加工を施す製造所や技術者によって差が出る技術でもあります。

鉄工房さわだの錆付け技術は、
鉄の持つ美しさを最大限に引き出すために高められた独自の技術です。

この技術により、
鉄工房さわだでしか表現出来ない鉄の美しさを引き出しています。

いぶし銀のような、渋くて味わいのある輝きも
決して他の技術者に真似が出来ない、独自の加工技術があってこそなのです。

手作りへのこだわり

そして、鉄工房さわだの作品は、手作りにこだわっています。

長い工程を全て手作業で行なうことで、
鉄の美しさを最大限に引き出すことが可能となります。

まず、製品の作成にあたり、１つ１つを鉄の素材から、
土台となる形に切って行くことからはじめます。

形が出来るとヤスリを掛けて形を整え、
それぞれ絵柄を素材に描き込みます。

彫物・あるいは石目細工などの緻密な作業は、鏨（たがね）を使い
丁寧に施していきます。

彫り物の中には、超一流の彫金師（ほりの専門家）によるものもあります。

彫りが終わると、砥石で研いでいきます。
シャープに、そして柔らかく感じられるように
一つずつ傷がつかないよう丹念に研ぎ上げます。

鉄工房さわだの真骨頂、錆付け加工の技術

磨きの後、いよいよ鉄工房さわだの真骨頂である

錆付け加工の作業に入ります。

錆付け加工の細かい技術は企業秘密なのですが、
ほど良い錆び色が出るまで数日間かかります。

満足いく錆び色が出たら、いよいよ最後の仕上げです。

磨きを掛け、鉄の持つ美しい光沢が出て
ようやく完成となります。

このような長い過程を経て、
錆色を生かした鉄製品が出来上がっていきます。

鉄は本当に美しいです。

鉄工房さわだが作り出す

「美しい鉄の世界」

是非ご堪能いただければとおもいます。